3日目の授業はあっという間に過ぎて、ついに花火の時間が来てしまった。
ホテルの裏側の広場を貸し切って、みんなで花火をする。
ちょっとした打ち上げ花火もあるようで、勉強から解放されたみんなは笑い合いながら夜の時間を過ごしている。
わたしは広場のはじの目立たないところで春樹君を待った。
「留衣」
「春樹君」
広場の真ん中辺りで、いろんな色の光が輝いている。
「ごめんね、こんなときに」
「ううん。全然」
わたしは一目を瞑って度深呼吸をしてから、再び春樹君を見た。
「その……告白のことなんだけど」
うん、と春樹君は言いわたしの目を見た。とても優しくて、気持ちが揺らぎそうになる。
「ごめん、春樹君とは付き合えないです」
でも、これがわたしの気持ちだ。
「そっか……。うん、なんとなくこうなるだろうなとは分かってた」
「ごめん……」
「だって留衣、ここ数週間ずっと大野君のことしか見てなかったから」
「えっ、そんなこと、ないよ!」
本当に無自覚で、言われると急に恥ずかしくなってくる。
確かに蒼のことは考えてた。でも、なるべく見ないようにもしていた。
「大野君に気持ち、伝えないとね」
「春樹君」
「ほら、大野君が待ってるよ」
春樹君はわたしに背中を見せた。わたしは春樹君にお辞儀をして、すぐに蒼を探しに走った。
ホテルの裏側の広場を貸し切って、みんなで花火をする。
ちょっとした打ち上げ花火もあるようで、勉強から解放されたみんなは笑い合いながら夜の時間を過ごしている。
わたしは広場のはじの目立たないところで春樹君を待った。
「留衣」
「春樹君」
広場の真ん中辺りで、いろんな色の光が輝いている。
「ごめんね、こんなときに」
「ううん。全然」
わたしは一目を瞑って度深呼吸をしてから、再び春樹君を見た。
「その……告白のことなんだけど」
うん、と春樹君は言いわたしの目を見た。とても優しくて、気持ちが揺らぎそうになる。
「ごめん、春樹君とは付き合えないです」
でも、これがわたしの気持ちだ。
「そっか……。うん、なんとなくこうなるだろうなとは分かってた」
「ごめん……」
「だって留衣、ここ数週間ずっと大野君のことしか見てなかったから」
「えっ、そんなこと、ないよ!」
本当に無自覚で、言われると急に恥ずかしくなってくる。
確かに蒼のことは考えてた。でも、なるべく見ないようにもしていた。
「大野君に気持ち、伝えないとね」
「春樹君」
「ほら、大野君が待ってるよ」
春樹君はわたしに背中を見せた。わたしは春樹君にお辞儀をして、すぐに蒼を探しに走った。



