好きになっちゃ、だめでしたか?

「星に埋め尽くされた空、見てみたいな」

 星を眺めていたら、そんな言葉が自然と口から溢れる。

「じゃあ、明日見にいく? 休みだし」

 と、蒼が同じく空を見ながら提案してきた。

「え? 星見に? 行きたい」

「じゃあ、明日の10時くらいに迎えに行くわ」

 蒼がこっちを向いた。夕日が顔に当たって、きらきらして見えた。

「星なのに、10時? あ、夜の?」

「なわけねえって。プラネタリウム」

 蒼の顔がくしゃっと崩れる。

「あ、なるほどね」

 クラスメイトが、やっぱり上野さんと大野君付き合いはじめたんだー、と言っている声が聞こえる。

 でも、仲良かったし、お似合いだよね、という声も。

「いや、あの、違うの。付き合ってるとかじゃなくて」

 と、近くにいた女子に言うと「そうなの? 付き合えばいいのにー、2人仲良いんだから」と、なぜだか押されてしまった。

 確かに蒼とは仲が良いけれど……。

 ふと視線を感じてそっちのほうを見ると、春樹君がわたしを見ていた。
 
 自分に都合よく考えてしまう、その目からは、行かないで、僕のところに戻ってきて、という声が聞こえてくるようだ。

 そんなわけないのに。春樹君がわたしに、そんなこと言うはずないのに。

「留衣、外行く?」
 
 わたしと春樹君の間に一華がはいってきて、彼の姿が見えなくなる。

「う、うん。行く」

 一華と一緒に春樹君の横を通り過ぎるとき、一瞬目が合った。