「南、おばさんは、おばさんの事故で南に泣いてほしくないと思う。だって、南にはいつでも笑ってほしいって願っていると思うから。母親だよ。死にものぐるいで産んだ子に泣いてもらうより、笑ってほしいと思うよ」

「うん…わかってる。もし、生きて、たらお母、さんは、そういう、と思う。でも、
すこし、は、犯人に、反省、して、ほしかった」

「そうだね」
南の目からは、涙が止まらなかった。

今はこの一言しか言えない。
彼女がうなされることをすぐに治すことは難しいかもしれない。でも、俺が絶対治す
そう誓った。


「スー、スー」
南の寝息が腕の中から聞こえた。
泣きつかれたのだろうか。ひとまず寝れたことは大きな一歩だ。

「いい夢見ろよ」
額にキスした。