「今日は、どうしたの?まさとくん。」 「今日ね、朝おきたらおなかいたいの」 私が診察に大切にしているのは、子供本人から病状をまず伝えてもらうことだ。 その後、親御さんに聞く。 いくら親だからって、子供のすべてを把握しきれているとは言えない。ましてや、 子ども自身の体については本人しかわからないからだ。 「どんなふうに痛かった?お腹こわしたときの痛み?それともこけちゃったときの痛み?」 「ん、とね、おなかこわしたとき」 「そっか、ありがとう。じゃあ、診してくれる?」