「…晴、ちょっとまってて」
私は部屋から飛び出て荷物の中の指輪を持ってきた。

「晴、左手だして」

晴はゆっくり左手を出した。

その薬指に指輪をはめた。

「これって…」

「晴、いや…晴基。私は晴基がいなかった
ら壊れてた。生きていなかったかもしれない。でも、晴基がいてくれたから前に進めた…
晴、晴基。これからも一緒に生きていきたい。私と結婚してください」

ふわっ

晴が抱きしめてくれた。

「俺も。これからも南と人生を歩んでいきたい。愛してる」

「…、うん。私も愛してる」

私は涙が流れた。

晴も涙目で私の顔を見て
「泣きすぎ、実は俺もプロポーズしようと思ってた。まさか越されると思わなかった。ちょっとまってて」

私の涙を拭ってまぶたにキスを落とした。

戻ってくると

「南左手だして」

私の薬指に指輪がついた。

「じゃあ、俺からも改めて。
…っと、生まれたときから隣りにいるのが当たり前で南のことはよく知ってるのも普通だった。でも、離れることになって、離れてからは南のことをすごく強く思うようになった。好きっていう一言では表せないくらい愛しい。だから、これからも一緒にそばにいてほしいし、いたい。



南、結婚しよう」

「はい!」

深く強く抱きしめ合い愛し合った。