一度倒れたら、溺愛がとまりません!!

一人で病院の中庭のベンチに座っていると

「大丈夫か?」
晴が声をかけてくれた。

「うん、………あの子は?」

「無事にお父さんと合流できた。もう大丈夫」

「そっか」

「もう泣いていいよ」
ポンッ
晴が私の頭を肩に置いて頭を撫でてくれた。

「ん…、ありがと…わたし、…あれで良かった?…」
目から涙がこぼれてきた。晴の言葉をきっかけに…

「うん、あの子は声をかけてあげることができた。これは南のおかげだよ。よく頑張ったな」

「…わたしは、…こえかけれなかったら…同じ思いしてほしくなかった」

「うん…お墓参り行こうか。一緒に」

「きょうが命日って、知ってたの?」

「当たり前じゃん。
でも、南はおばさんと一対一のほうが良いのかなってずっと思ってたから。
今まで一緒に行ってなかったし
きょうもまだ体調安定してないし、思い出してまた南が辛い想いしないように休ませようと思ったのに…」

「フフッ、スネ晴だ」
心配してくれてるのとちょっといじけてるのが可愛かった。

「…スネ晴?なんだそれ?」

「ううん、なんでもない。一緒にお墓参り行こう」

こんな日もある。
全員救えるわけじゃない。
でも、私達は前に進まなければいけない。
これからの患者を一人でも多く救うために

そう、これが私の仕事