一度倒れたら、溺愛がとまりません!!

あの子の姿をみるなり、手を取って病室に急いだ。

病室に入ると晴が心臓マッサージを開始していた。

繋いだ手を強く握りしめ、目線の高さをこの子に合わせた。

「…声かけれる?声が届く時間、あとちょっとしかない」

「…、え、…え」
小さな手が震えだした。

「言葉に…ならなくてもいい、声を届けよう。何か声にだせる?今、何か言わないと私みたいに一生後悔することになる」

私は小さなその背中を押して、この子のお母さんの手を握らせた。 

「…ま、ま?まま?…ママ!…ママ!
死な、…しなないで…うぅ……うぅ…
こんな…子で…ごめん、なさい……
……ありがとう…」



ピーー
心電図の音がひびいた。