一度倒れたら、溺愛がとまりません!!

目が覚めてサイドテーブルにある体温計で
熱を測ると

「やった!36.8分だ!ついに…!下がった」
思わず叫んでしまった。実はあの事件からなかなか熱が下がらなくて三日経ってしまっていた。
隣には晴が寝てるのに…

「ん…、あさ?」

「あっ、ごめん。うるさかったよね」

「みなみ、熱下がったの?」

「うん、この通り!」
体温計を見せた。

ぎゅー
晴がハグしてきた。

「良かった、さがって…」

「寝ぼけてるし、看病ありがと」

「うん…どういたしまして」

「そんなことでシャワー浴びるために、この終わった点滴外していい?」

「うん。その代わりちゃんとご飯食べろよ。今度は栄養剤入れることになるぞ」

「はーい」
私が点滴を抜こうとしたら晴が俺がやると言ったので任せた。

「優しく触れろよ、点滴刺さってた部分。
あと、服脱いで」

「はっ?正気?」

「肋骨のケガを診たい」

「あっ、それか。自分で鏡で確認するからいいよ」

「ダメ。俺が診たいから」
手早く服を脱がされ、バンドも取られた。
恥ずかしいと抵抗する隙も与えてもらえなかった。

「痛みは?」

「そんなに痛くない。バンドあってもなくても変わらない」

「じゃあ、バンドとって湿布貼るのと、腕のケガに防水テープ貼るわ」

「お願いします」
湿布を貼られて、今度は腕のガーゼを取った。

「うわ、こんなんなんだ。傷口、意外とキレイにくっつきそう」

「うん…傷跡残っちゃうかもしれない。ごめんな」

「ばか、大丈夫だよ」
私は優しく言った。まぁ、ばかに優しいとかないかもしれないけど、

「いいんだよ、この傷は残って。だって、人を1人まもれたんだよ。…あと、過去から未来に進むための一歩だから」


「そうだな。じゃあ、防水テープ貼ったからシャワーいっておいで」

「うん!」