一度倒れたら、溺愛がとまりません!!

なるべく一人にさせたくなかった。
それは、もう日が落ちて外が暗いことも関係あった。

俺は過去にないくらいのスピードでシャワーを浴びて洗面所を出ると

「わ!びっくりした、どうした?」
南が飛びついてきた。

「…何でもない」

そう言う割には少し震えていた。

「病室にいたときのこと思い出した?
心電図の音とか怖くなかった?」

「なんでわかるの?」

「昔南が言ってたから。持病で入院してたとき…心電図の音とか呼吸器の音が怖いって」

「よく覚えてるね…
でもね、最近は慣れてきたの。今は異常を知らせる音が鳴っても
自分はその患者さんと全力で向き合える
…、だから怖さは少し薄れてた。

でも、自分が入院してると何もできないじゃん。しかも、異常を知らせる音に敏感になってるし、今日もだれか亡くなっちゃったのかな、とか、危ないのかなとか、
そんなことばっかり考えてて底のない沼に飲み込まれていくようで…」


「だから、家に帰りたかったの?」

「うん…一番の理由はそうかも。その音が
結構、精神的にくるんだよね」

南は悲しい笑みを浮かべた。

「むりに笑うな、落ち着くまで抱きしめるから」

「…うん、…ありがと」