君の甘い笑顔に落とされたい。


い、意味分かんないよ。


「前に、1人でおまじないしてた時の。俺が邪魔したから、そのお詫び。」


その言葉に、ぽかんとしてしまう。
そんな私に、久世くんは首を傾げた。


「あの時の花戸さん、目瞑って、真剣な顔だったから、そんだけ恭介が好きなのかって思ってたけど。ちげーの?」


う、と言葉に詰まった。
本当は違う。違うんです。私が好きなのは久世くんなんです。

でも、そんなこと言えるわけない。
ぎゅうっと、私は手のひらを握りしめた。


「……もし、久世くんも誰かにそのぐらい想われたら、うれしい?」


なに変なこと聞いてるんだろう。
こんなこと聞いて、何になるんだろう。

でも、気になるでしょ。