久世くんのシャツをきゅ、と握る。
「……好き、久世くん」
考えて考えて、ようやく出てきたのは結局ありきたりな言葉で。
でもやっぱり恥ずかしくて、視線は上履きのまま顔を上げられずにいると、名前を呼ばれた。
「茉白」って、聞き慣れた声が耳に届く。
「……っ、ん」
顔をあげる途中で、下から掬い上げるようにキスをされた。
「ま、待って、」
「またない」
「っ、」
思わず抵抗しようとする私の手を取って、腰を抱き寄せて、キスをしてくる。
そんな久世くんに応えるのに精一杯で、必死にしがみつくことしかできなかった。
何度も何度も、角度を変えては落とされるキスとその熱に、溶けてしまいそうだった。

