ぎゅ、と手のひらを握りしめる。 は、と声がこぼれ落ちるように笑った椎名くんは、そのまま机に寝そべった。 「……柚琉のことを見つめてた花戸さんがびっくりするほど可愛くて、気づいたら見惚れてた。それが好きになったきっかけ」 呟くようにそう言った椎名くんは、私を真っ直ぐに見上げた。 「俺は、柚琉のことが好きな花戸さんを好きになった。だから、これからも、そのままでいてよ」 泣きそうになるのをグッと堪える。 私が泣く権利なんかない。 頷いた私を見て、椎名くんは優しく笑った。