君の甘い笑顔に落とされたい。


本当に大丈夫ってところをちゃんと見せないと。

お金を入れて、どの飲み物を買おうか悩む。
いつも桃ちゃんが飲んでるジュースにしようかな……


「あー喉カラカラー。久世、ジュース奢ってくんね?」
「むり。自分で買えよ」


ピッ、とボタンを押したと同時に、後ろからそんな会話が聞こえてきた。

恐る恐る振り返ると、やっぱりそこには久世くんを含めたグループの人たちがいた。


「っ、」


パチっと久世くんと目が合って、
でも、どう反応していいのかも分からなくて。

気まずくて、目、逸らしちゃった……
感じ悪かったかな……


「あ、花戸さんも何か買ったの?」


数ヶ月ぶりの椎名くんの明るい笑顔。
うぅ、相変わらずキラキラしていて眩しいな。


「体育館、暑かったもんねー」
「う、うん。喉渇いちゃって」