君の甘い笑顔に落とされたい。


「……前から聞こうと思ってたけど、花戸さんって柚琉のこと好き?」



椎名くんの言葉に、ぱちぱちと瞬きを数回。



「……っえ……!?」

「あ、その反応分かりやす〜。やっぱ好きなのか」



う、しまった。
思わず素直に反応しちゃった。

て、いうか!


「ちょっ、椎名くん!なんで分かったの……!?」
「花戸さんのこと見てれば分かるよ。柚琉を見るときの顔とか、恋する乙女って感じでさぁ」
「な、なんてこと……」


そんなに分かりやすく顔に出てた……?
これでも1年間くらい桃ちゃんには秘密にしてきたんだけれど。


『久世くんと両想いになりたい──』


……でも、そっか。最近は久世くんの特別になりたいって、そればっかりだったからな。