君の甘い笑顔に落とされたい。


今日のテストが終わった時、そういう会話が聞こえてきたから、てっきり椎名くんも一緒だと思ってた。

それを椎名くんに伝えると、「あぁ、」とどうってことないように言葉を続ける。


「俺、1人じゃないと勉強集中できなくて。柚琉もそれ知ってるから気きかせてくれたんだよ」


そっか、だから図書室で勉強してたんだね。


「久世くんは優しいね……」


久世くんのそういうところ、私好きだな。

テストが始まってからは、久世くんと話す機会がなかった。
これは私のわがままだけど、もう少し久世くんと話したかったなぁ、って思ったり……。

あわよくば一緒に勉強も……なんて思ってたけど、現実はそう甘くないよね。