君の甘い笑顔に落とされたい。


「落ち着かないとって思ってるんだけど、
ふとした時に久世くんとのことを思い出すからなんだかぐっすり眠れなくて……」

「でもちゃんと寝てコンディション抜群で
挑まないと!めいっぱい可愛くしてさ!」
「あはは……ほんとそうだよね」


楽しみで、でも緊張でドキドキもする。
何話そうかな?私と一緒で久世くんは楽しんでくれるかな?
……とか。そんなことばっかり考えちゃうな。


「当日は晴れるといいね。水族館だから天気関係ないけどさ」


頬杖をついて、桃ちゃんは窓の外に視線を移した。
午前中は曇りだったのに、今はパラパラと雨が降り出している。


「急に降ってきね。桃ちゃん傘持ってる?」
「ロッカーに置き傘してあるから私は平気。茉白は?」
「私も折りたたみ傘持ってるから大丈夫だよ」