海色の世界を、君のとなりで。



そして、修了式の翌日である今日。


話すようになってから、なんとなく流れで交換した連絡先。


ほとんど使うことはなかったが、昨日メッセージが届いていたのだ。


『会いたいです』と。




「私……告白したんです」



まっすぐに俺を見つめる彼女に、そ、と軽く返しながら内心どきりとした。


俺はなかなかはっきりと伝えることができず、雨の日に伝えたはずなのに聞こえていなかったと言われてしまったその言葉を、彼女が伝えたと言ったから。


先を越されてしまった悔しさと、結果への関心が同時に押し寄せてくる。



「振られました」



あっけらかんと言った彼女は、へらっと力なく笑った。