【星野side】
気付いたのは、高校一年生の夏頃だった。
俺と栞と小鞠。
三人とも同じクラスで、栞と小鞠が仲が良い故に少々交流があった。
話すことはなくても同じ空間にいることがあり、すぐに気付いた。
小鞠は、栞のことが好きだと。
男性同士、女性同士の恋愛に関しては特に何も思わなかったし、むしろ男女どちらからも想われるほど魅力的なのだとどこか誇らしくもあったのだ。
自分が惚れた女性は気高くて素晴らしい人なのだと。
「言っとくけど俺、ライバルには容赦ねえからな」
たまたま二人きりになったその年の秋の日。
そんなことを言って鎌をかけてみれば、思った通り狼狽える小鞠。
「……っ、え?」
「あいつのこと好きなのばればれ」
目をまんまるくする彼女の顔が、ぶわっと赤くなる。
白い肌だから赤くなると余計に目立つ。
こんなんでよくバレてねえな、と思うと同時に、もしかすると気付いてないふりをしているだけかもしれないと思った。
……いや、さすがにないか。栞だし。
気付いたのは、高校一年生の夏頃だった。
俺と栞と小鞠。
三人とも同じクラスで、栞と小鞠が仲が良い故に少々交流があった。
話すことはなくても同じ空間にいることがあり、すぐに気付いた。
小鞠は、栞のことが好きだと。
男性同士、女性同士の恋愛に関しては特に何も思わなかったし、むしろ男女どちらからも想われるほど魅力的なのだとどこか誇らしくもあったのだ。
自分が惚れた女性は気高くて素晴らしい人なのだと。
「言っとくけど俺、ライバルには容赦ねえからな」
たまたま二人きりになったその年の秋の日。
そんなことを言って鎌をかけてみれば、思った通り狼狽える小鞠。
「……っ、え?」
「あいつのこと好きなのばればれ」
目をまんまるくする彼女の顔が、ぶわっと赤くなる。
白い肌だから赤くなると余計に目立つ。
こんなんでよくバレてねえな、と思うと同時に、もしかすると気付いてないふりをしているだけかもしれないと思った。
……いや、さすがにないか。栞だし。



