「……ごめん。可奈のことは友達として好きだけど、気持ちに応えることはできない。お母さんのことは関係なく、他に理由があるから」
はっきりと告げた。
可奈に揺るがないものがあるように、わたしにも決して揺るがない気持ちがある。
だんだん形になってゆくそれは、いつか彼に届くだろうか。
「恋人にはなれないけど……でも、すごく嬉しかった。ありがとう」
「……そっか。分かった」
「これまでと変わらず、は無理かもしれないけど、それでもわたしは可奈とずっと一緒にいたい」
どうしても見えない隔たりはできてしまって、想いを知った分、知られた分、互いに思うところは変わってくるかもしれない。
けれど、そばにいたいという気持ちだけは、これまでもこれからも変わらない。
ふわっ、と笑った可奈は「私も」と呟いた。



