海色の世界を、君のとなりで。


けれどそれを自慢しようとかそういうふうには思っていなかったし、肌の手入れや髪の巻き方、メイクの研究も怠らずにちゃんと努力していた。


だから、みんなとなんら変わらない、普通の学生なんだよ、私は。



成長すればするほど、恋愛の話は増えて、誰が付き合ったとか別れたとか、デートだとか浮気だとか。


話を聞くことはあっても自分がしようとか、彼氏を作ろうとか。


そうは思わなかったし、そもそも『恋人をつくらないと』という思考に辿り着くこと自体、あまり理解ができなかった。


今まで想いを伝えてくれた男の子たちは、わたしの何を知っていて、どこを好きになったのだろう。


そんな、単純な疑問をいつも抱きながら、相手が誰であろうと断っていた。