海色の世界を、君のとなりで。


それでも、好きだった。

確かに好きだったのだ、あの瞬間までは。

想いが結ばれる瞬間までは、紛れもなく好きだった。

間違いなく恋だったのだ。

それなのに、どうして。


コメント欄に溢れる、批判の声。


『自分勝手すぎる』

『恋に恋しているだけ』

『理想高すぎ』

『される側、めっちゃ辛いよ』


……分かっている。

そんなことは分かっているのに、気持ち悪いと思ってしまうのもまた事実なのだ。

自分の気持ちなのに自分で制御できない。

周りの人に理解してもらう以前に、わたし自身がわたしを理解できなかった。


わたしだって、好きでこうなっているわけじゃない。

わたしだってみんなみたいに人を好きになって、結ばれて、幸せになりたかった。