「小学一、二年は学校来てなかったんだよ。ずっと不登校って感じで」
「入学式から長く休んでる男の子、ってことでまあまあ噂になってた気がする。いったいどんな子なんだろうって誰もが気になってて。一時期、あんまり学校に来ないから病気なんじゃないかって噂もたって」
「病気……?」
いつも元気そうな星野とはまったく結びつきそうにないワードに、心臓がドクッと嫌な音を立てる。
目を見開いたわたしに、白雪さんは慌てて首を横に振った。
「でも結果的に星野は普通に冬から登校してきたし、今までずっと元気そうだから大丈夫だと思うよ。きっと家庭の事情か何かなんだと思う。本人も何も言わないから、みんなもそれほど気にしてないし。ほら、どうしても入学式から休んでると周りと壁ができちゃったり孤立しちゃうじゃん? そのときに、いちばんに話しかけにいったのが香山なんだよ。だから、その時から二人は仲が良いってわけ」
「そう、なんだ……」



