タイマーの数字がどんどん小さくなっていく。
しばらくドリブルをついて様子を見ていたキャプテンが動き出すのと同時に、各場所に散らばっていた選手も動き出した。
残り、五秒、四秒、三秒。
キャプテンが中に切り込んでいく。
やっぱり、二ポイントか。
(そりゃそうだよね)
相手の学校はスタメンが継続して出ている。
つまり、相手のチームは体力がものすごく削られているということだ。
それに引き換えうちのチームは、同じ実力の選手を交代させながら使っていたため、バテるなんてことはないだろう。
一か八かにかけるより、延長戦に持ち込んだほうが良い。
────妥当な判断だ。
そう思った時だった。



