(・・・あ)

いつも通りの学校帰り。

マンションの階段を上がっている途中で、ちょうど夕暮れ時の美しい空に気づく。

私は家にカバンを置き、スマホを持ってマンションの四階へ上がった。

空に向けて、スマホをかざす。

パシャ、と音がして、一枚の写真が撮れた。

だけどやっぱり、目で見る方が何倍もきれいだ。

私は壁に背中を預けて、どこまでも広がるピンクと紫のグラデーションを眺めていた。