【短編】トモウタ。

屋上にあがると、どこからともなく校歌のピアノのメロディーが聞こえてきた。

「そういや卒業式の日もここで皆で歌ったな」

「あー和也、涙ぽろぽろ流しながら歌ってたね」

「うるせーお前なんてすげー音痴だったくせに」


ピアノが校歌の二番目の最初のイントロにさしかかった時、気がつくと俺はメロディーに合わせて歌を口ずさみはじめてしまった。

「意外と覚えてるもんだな」

「そうだね」

そういって祐輔も口ずさみ始めた。

相変わらず音痴だ。


ピアノの音がふと止まった。