「いいよぉ~だ。孝幸に美味しい夕食作って待ってるんだから。ふんっ。」
何て、1人文句を言ったり、何を作ろうかなぁ?なんてワクワクしながら歩いていた。
だけど、一瞬にしてその計画が実行できなくなってしまうことに…
ちょうど私が校門を出た時だった。
「沖田 瞳さんですね?」
いきなり、黒づくめのサングラスを掛けたゴツイ男の人、2人が私の前に立ちはだかった!
な、何!?この人達!?
怖い!!
「…は、はい。私ですけど…(半泣)」
恐る恐る返事を返すと、
「一緒に来て下さい。
さぁ、車へお乗り下さい。」
「え!?…ちょっ…あの…」
“お乗り下さい”じゃないよ!完全に抱き上げられて車に放り込まれたよ!
唖然としている私をよそに、
車は発進した。
ど、どういう事??
私はどこに連れてかれるの?
何をされるの?
一体、何なのぉ~~~(泣)??
孝幸ぃ!助けて!!
携帯を出した瞬間
「携帯はお預かりさせて頂きます。
後ほど、必ずお返しいたしますのでご安心を…。」
「は、はい。」
何故か、反抗もせず、素直に返事をしてしまった。
だって、この男の人達見た目は恐いけど、すごく礼儀正しくて親切…。
さらわれたのに、恐怖感がないのはおかしいぞ…?


