(*凉side*)
2人で、2人の誕生日を祝う事にした。
誕生日なんか、誰かと一緒にするとか昔の俺だったら考えられなかったな。
仕事を早めに終わらせて、待ち合わせ場所の駅前の広場に行く。
するとベンチで小さく寝息をたてている愛しい姿。
静かに隣りへ腰掛けると、可愛い寝顔を眺めた。
真子の周りだけ、ふんわりとした空気が流れている。
ストレスの多い仕事ばかりだけど、真子といると、そんなものはどこかへ行ってしまう。
真子は俺を穏やかな気持ちにさせてくれる。…恥ずかしくて、んなこと口で言えないけど。
ずっとこの寝顔を見てたかったが、肌寒くなった夜に、こんな所で寝かせとくわけにはいかない。
真子…真子と、問いかけると…
「ん…ぁ…ごめんなさい。私、つい」
慌てて目を開ける真子。
さっき、あれだけ寝顔を見てたのに、
…今気づいた。
薄く化粧してる。
婦警たちのようなコテコテした化粧じゃなく、マスカラも塗ってないナチュラルな化粧…。
化粧なんかしなくても、真子は十分綺麗だけれど。
それに、服装もいつもより大人めだ。
ネイビーのワンピースは真子によく似合ってた。
やばいくらい俺の胸は、騒いだ。
それを隠して、予約したレストランに向かう。
こんな時、何か気の利いた事を言えばいいが…綺麗だとか…
今まで、女に褒め言葉なんかかけた事なかった…言えねぇ。


