テルさんはただ、雲一つとして重ならないまるい月を見ていた。 お節介だったかな…。 私なに言ってるんだろ… それきり黙ってしまった私に気づいたのか、テルさんは煙草を消すと私のほうを向いた。 「ありがと。 心配しないで?…瞳ちゃんは、 いつも笑っててくれたらいいよ。 …それだけで元気になる。」 そう言ってテルさんは私の頬を手の甲でそっと、撫でて微笑んだ。 「はい。笑ってますッ♪」 「うん♪」 それから2人でしばらく他愛もない会話をして中へと戻った。