昼を終えると、森に囲まれた大きな公園に行った。

「せっかくだから、ボートでも乗ろうか?」

「生徒会長、体が…」

「足漕ぎボートなら大丈夫だよ」

それから池まで歩き、アヒルのボートに乗った。

ボートの上から船こぎ場で買った鯉のエサを群がる鯉に与えた。

彼女は楽しそうに笑っていた。

それだけの事なのに不思議と幸せを感じる事が出来た。

「楽しそうだね?」

「はい、初めてボートの上から鯉にエサをあげたので楽しくて…」

「そうか、それは良かった。今日は付き合ってくれてありがとう」