星と月と恋の話

「一体、何を隠してたの?」



きっかけは、楽しくも何ともない、ただ悪ノリしただけの罰ゲーム。

そのせいで痛い目を見ることになったけど、それ以上に、得たものは大きかった。




「えぇと…。…別に、大したことじゃないんですけどね」



君に大事なことを教えられた。人を傷つけることの罪深さと、そして人を愛することの喜びを。

色んな、意外な君の姿をたくさん見せてもらった。




「君の大したことないは、いつだって大したことなのよ」



つまらない人だと思ってた。でも、それは間違いなんだと知った。

どんなにつまらなそうに見える人間だって、それは私達が勝手にそう判断してるだけで。

本当につまらない人なんて、きっと何処にもいない。

それを私に教えてくれたのも、君だ。




「本当に大したことじゃないと思いますけど…。まぁ、良いか…。じゃあ言いますね」




周囲の人が言うように、私は変わった。以前の私じゃなくなった。

その変化のせいで、私は友達を失ったのかもしれない。

皆、私がつまらない人間になってしまったと思うのかもしれない。

でも、それは間違いだ。

そういう風に見えているのかもしれないけど、むしろ逆。




「はい、どうぞ」



今の私は、こんなにも満たされている。

自分が変わってしたことを、後悔なんてしない。

何があっても。