星と月と恋の話

まさか、湯野っちと同じクラスだなんて。

これは思わぬ収穫。

「湯野っち〜!久し振り!」

私は、大袈裟に湯野っちに抱きついた。

湯野っちも、嬉しそうに抱擁を受け止めてくれた。

「星ちゃん、おひさ〜!」

「また同じクラスなのね?」

「みたいだね。宜しく」

「宜しく〜」

湯野っちとは、中三のとき同じクラスで仲良くなった。

でも、去年は別々のクラスになって、しばらく疎遠になっていた。

確か湯野っちは去年、さっきの久露花さん達と同じ、Aクラスだったんだよね。

しかも、湯野っちはクラス委員をしていたとか。

偉いなぁ。

そして、今年また同じクラスになった。

「湯野っち〜!」

「お久し振りー!」

真菜と海咲が、湯野っちに飛びついていた。

この二人も湯野っちとは仲良しだった。

ヤバいわね、今年のクラス替え。

同じクラスだったら良いなぁと思ってた人が、皆同じクラスにいる。

先生の粋な計らいに、心から感謝。

まさか湯野っちまで一緒だなんて。

これは最高の、楽しい一年になりそうだわ。










…なんて。




無邪気に喜んでられたのは、最初の数日だけだった。