星と月と恋の話

「うわ、ギリギリ…」

見栄を張って、難易度「難しい」にしてしまったせいで。

予想以上に難しくて、ラスサビまでノルマクリア出来なかった。

最後の最後で、ギリギリノルマクリア達成ラインに乗り、無事にそのままゴール。

かろうじて、ノルマクリアは達成出来た。

ふぅ、危ないところだった。

おっと、それで結月君は?

今度は難易度「簡単」にしたんだし、ノルマクリアくらいは、

「…」

相変わらず、結月君の方は灰色の画面。

ノルマクリア失敗、の文字。

…またなの、あなた。

さっきも見たわよ、この光景。

「…こいつおかしいですよ。叩いてるのに、全然反応しない」

さっきも聞いたわよ、その言い訳。

「あ、終わった…」

また遊んでね!の文字と共に、ゲーム終了。

…儚い時間だったわね。

桜が咲いたり、ジングルベルが鳴ったり、季節感を感じない時間だったわ。

「僕はちゃんと押したんですよ?なのにこいつが認識してくれなくて」

「押すんじゃないのよ、結月君。太鼓は叩くものなの」

「理不尽ですよ、このゲーム」

違う。君が下手なのよ。

とは、なかなか言い出せなかった。

これは、要練習だわね…。