星と月と恋の話

「何なんですか、これは…」

「プリクラよ」

落書きが終わり、そのまま印刷されて出てきたプリクラを見つめながら。

結月君は、大変不本意そうだった。

「何なんですか…目からビームって…」

「出てるじゃない。目からビーム」

「眼鏡が反射してるだけじゃないですか…」

それを目からビームって言うのよ。

「しかも、こんな小さな写真…。どうすれば良いんですか?」

あら、もっと大きい方が良かったの?

「好きなところに貼ったら良いじゃない。これ、裏シールになってるのよ」

「こんなの、恥ずかしくて何処にも貼れませんよ…」

「何なら、携帯に貼ったら?」

「あ、ちょ、」

私は早速さっきの、目からビームプリクラを切り取り。

結月君の携帯の裏に、ぺたりと貼り付けた。

おっ、良い感じ。

飾り気のなかった結月君の携帯に、素敵な彩りが生まれたわ。

「な、なんてことするんですか」

「大丈夫、お洒落になったわよ」

「シール貼っただけじゃないですか…」

それをお洒落って言うのよ。

「ストラップとかキーホルダーとか、つけないの?」

「いや、それは恥ずかしいかなと…」

何が恥ずかしいのよ。

何でもかんでも恥ずかしがって、困ったもんだわ。

「そもそも、こんなプリクラなんて撮るのも恥ずかしいですよ。これってあれじゃないんですか?小学生の女子とかがやる…」

「別に中高生がやったって、何もおかしなことないわよ。失礼ね」

「いえ、でも、だって写真に落書きなんて発想がまず、」

「あっ、見て結月君。良いもの見っけ!」

「話聞いてくださいよ…。…何ですか?」

「ほら、あれよ」

私は、太鼓とバチが備え付けられた、人気アーケードゲームを指差した。

折角ゲームセンターに来たんだから、これをやらずには帰れないわよね。

ゲームセンターの、定番中の定番だわ。