星と月と恋の話

こうして私達は、4品の献立を決めた。

次に、この調理実習の話が進んだのは、翌週の家庭科の授業のこと。

この日私達は、それぞれ4品のメニューのレシピを持ち寄って授業に臨んだ。

そして、誰がどのメニューを担当するかについて決めることになった。

「さて、誰がどれを作る?」

「はい!私チーズケーキが良い」

隆盛の問いに、真っ先に手を上げたのは海咲だった。

はいはい、あんたのチーズケーキ好きは、皆知ってるわよ。

「それなら、俺は豚汁作るわ」

「あ、ズルい。私もそれが良い」

皆、少しでも作るのが楽なメニューに逃げようとしている。

それも納得だ。

自分達で決めて、自分達でレシピを持ってきたとはいえ。

メイン料理のハンバーグと、副菜のポテトサラダは。

他二品のレシピに比べて、いくつも作業行程があっていかにも難しそうだった。

結月君の言ってた通りだ。

「って言うか、佐伯、お前はポテトサラダ作る、って豪語してたじゃないかよ。何で逃げようとしてるんだ?」

「う…。そ、それは言ったけど…」

正樹に問い詰められ、海咲は口ごもった。

すると。

「まぁまぁ、メニューを決めたのは佐伯だけじゃなくて、皆で決めたんだから。ここは民主主義的に、平等にくじ引きで決めようぜ」

と、リーダーの隆盛が提案した。

くじ引きかー…。

確かに、公平な決め方だけど。

私、こういうときのくじ運悪いから…。

私のくじ運の悪さは、文化祭のときに嫌というほど思い知った。

だから、正直くじ引きで決めるのは嫌だったけど。

でも、これが一番公平な決め方だし。

「しょうがないな。分かったよ」

「恨みっこなしな」

皆も、くじ引きに賛成してるだから。

仕方ないか…。運命を受け入れよう。

「ついでに、前日の買い物係も、このくじ引きで決めようぜ」

と、隆盛は言った。

買い物係とは、調理実習の前日に、実習で使う食材をスーパーに買いに行く係のことだ。

えぇ、買い物係まで決めちゃうの?

なんか…嫌な予感が…。

「じゃ、くじ引き始めるぞ」

…と。

嫌な予感を抱いた時点で、何となく察してはいた。