必ず、まもると決めたから。


その日、午後の数学の時間から愛ちゃんは登校した。

いつもは歓迎モードの教室は今日はしんと静まり返り、刺すような視線が彼女に集まる。


「おはよう」


愛ちゃんがそう挨拶しても、誰も返事を返さず、遥もそっぽを向いた。

隣りの席の私はたまたま目が合ってしまい、会釈で返す。

言葉で挨拶を返せなかったけど新谷くんとのことが原因でなく、彼女がたまに登校しても私とは話すことがないのですぐに反応できなかっただけだ。

だけど他の生徒は故意だろう。
女子だけでなく男子生徒までもが愛ちゃんに冷たい視線を送っていた。

すぐに数学の授業が始まり、雰囲気の悪い教室の中で、ひそひそと囁く声がする。

それだけでなく先生が板書のため後ろを向いた好きに、愛ちゃんの席に消しゴムが投げつけられた。


愛ちゃんは驚いて投げた生徒の方を見た。

同じくらい私も驚いて、横田くんを見る。

クラス委員でこの間、大悟の件で真っ先に先生を呼びに行った彼だったけれど、今は愛ちゃんを睨みつけていた。


そして別の生徒からもテッシュを丸めたものなどが授業の隙を見て愛ちゃんへ何回も投げつけられた。