必ず、まもると決めたから。


前髪が邪魔で彼の表情が読めない。

それでも隙間から覗く彼の瞳が私を睨んでいるように見えた。


「あいつを追いかけても傷つくだけだぞ」


はい?
何の話ですか?


「私、別に新谷くんのファンじゃないよ?」


「好きになるかどうかなんて、分からないだろう」


「……」


低い声で即答されて、反射的に歯を噛み締めてしまった。

血が上った頭ではありのままの言葉しか浮かんでこない。


「それって、仮に私が新谷くんを好きだとして、私の恋は叶わないってこと?」

「……」


ここで、"分からない"とか、"そうじゃなくて"って否定して欲しかったのに。

あなたは無言の肯定をした。


腹ただしい。
朝から難癖をつけられて気分が悪い。


「私みたいな可愛いくもない、取り柄もない、頭も悪い女には!新谷くんは不釣り合いってことでしょ?」


「……」


何より頭にくるのは、朝から田中くんに会えて嬉しいと一瞬でも思ってしまったこの心だ。