読者モデルの仕事が忙しいのか1週間ぶりの登校で、待ってましたと言わんばかりの勢いでクラスメートが彼女を囲んだ。
「愛ちゃん、昨日発売の雑誌買ったよ!」
「ねぇ、俳優のリョータと会ったんでしょ?どうだった?」
彼女の登場により教室が騒がしくなった。
棒のように細い手足と、雪のように白い肌。
小さな顔にバランスよく配置されたパーツは整いすぎていて、目、鼻、口、どれをとっても完璧だ。
このクラスで彼女だけが別世界の住人のように思えてしまう。
「私、あの子、好きじゃないな」
「ちょっと、聞こえるよ」
クラス中が彼女に興味津々の中、遥は頬杖をついてその様子を見ていた。
「新谷くんとよく話してるところ見るんだよね。話し方もぶりっ子だし、無理」
まぁ遥のような意見も一部ある。
愛ちゃんは自分が別世界にいることを鼻にかけるどころか謙虚だ。
でもそういうところも計算だって非難されがちで、新谷くんと並んでも見劣りしない容姿に女子たちがひがむのだ。


