オムライスを食べながら、遥はスマホを机の上に置いた。メッセージアプリが開かれている。


「ねぇ、次の土曜日に大学生との合コンに行かない?」


唐突な話題に思わず紅茶を吹き出しそうになり、なんとか堪えた拍子にむせる。


「ごほっ、ごほっ、、わ、私たちまだ高校生だよ?」


入学して間もない高校1年生にとって大学生は大人すぎるでしょ。


「そんな驚かなくても…今、大学生のお姉ちゃんからさ、合コン開いてくれるって連絡きたの。私たちも行っていいって。年上と恋愛に憧れない?大人だし、頼れるし」


「……私は、勉強しないとだし、ほらバカだから?恋愛とかは…」


遥は口を尖らせて、首を振る。


「勉強も恋愛も頑張らないと、キラキラした青春は送れないぞ」


「じゃぁ、土曜日に勉強教えてよ」


「…勉強はいつでもできるでしょ、でも合コンは一期一会だよ」


一期一会という言葉に、少しだけ心がざわついた。