田中くんの隣りに座ったまま3人で対戦ゲームをやり続けた。
「次は、負けないよ!」
ゲームに慣れない私は連敗しまい、ムキになってコントローラを握ると、肘が田中くんの身体に当たった。
「あ、ごめん」
「くっ、下手くそすぎ」
田中くんは笑った。
目を細めて笑っていた。
「うるさいな!初心者なんだから手加減してよ!」
彼の表情が豊かで、私を見て笑っていて、彼が今どんな気持ちでいるか一目瞭然で、その当たり前のことが無性に嬉しくて。
田中くんにつられて私も笑う。
「千咲ちゃん、下手じゃないよね!」
海翔くんにもフォローされたが、次の試合もあっさり負けた。
大悟のことを忘れるくらい楽しい時間だった。


