必ず、まもると決めたから。


いやいや、男子生徒の家に上がるのはまずいよね?こんなシュチュエーションになったことはないけど、危ないからダメだってよく言うよね。

危ない?いや、危ないの?


田中くんをじっと見れば、扉を開けてくれた。


「さっさと入れば」

「でも、」

「弟、いると思う」

「え?」


聞き返したと同時に、大きな足音が聞こえて家の中から男の子が飛び出してきた。


桜誠(おうせい)!」


嬉しそうな声と共に田中くんの足元に飛び込んだ男の子は興奮気味に問う。


「今日、ガッコ早い日なの?」


「そ、だから友達連れて来た」


男の子のくりくりとした目が私を見つめる。


「田中 海翔(かいと)です。小学5年生です。兄がいつもお世話になってます」


「可愛い…あ、私、お兄ちゃんのクラスメートの青山(あおやま) 千咲(ちさき)です。こちらこそお世話になっています」


海翔くんは真っ直ぐな瞳で私を見る。
そしてすぐに満面の笑みに変わった。


「早く早く、こっち来て」

「あ、うん。お邪魔します」


腕を引かれるようにして田中家に足を踏み入れた。