予想通り遥は叫び声に近い声を上げて、その場にいなかったことを悔やんでいる。
「いい香りしたでしょ!?」
「香り?そうだったかなあ」
「金髪もふわふわで柔らかそうで、肌もツルツルでしょ!?」
「まぁ、そうだったね…」
肩をぐらぐらと揺らされながら質問攻めに合う。
勉強のこと?恋のことを相談にのってくれるという話も思い出したけれど、遥には刺激が強すぎると思い黙っておいた。相談する予定はないが、無理矢理にでも行けと言われるのも嫌だしね。
2限目も、3限目も、お昼休みまでも遙は延々と新谷くんの話をしていた。本当にファンだよね…。
「ん、ちょっと待って」
昼休み明け、襲ってきた眠気を振り払いながら机の中を覗き、勢いよく遙を振り返る。
「やばい!教科書、返してもらってない!」
次の授業は英語。
手元に、教科書は戻ってきていない…。


