必ず、まもると決めたから。


取り皿にサンドイッチとおかずを取り分けた新谷くんはレジャーシートに座ろうとしない自由な男子2人にそれを渡し、水筒から温かいお茶を淹れてくれた。


「それじゃ、互いのことを知るためにひとりひとり何か話していこう。どんなことでもいいよ。まずは俺から!」


何を話せばいいのかな…。
コンセプトはお互いを知ることだと言っていたけど。


「俺、新谷 京介は、中学時代から片想いしている女性がいるんだけど、その人は好きになっちゃいけない人なんだよね。だから、俺は本気の恋愛はしないって決めてるんだ。いや、決めてたんだけど…。今は、新しい好きな人が見つかればいいなって思うんだよね。はい、以上!次、大悟!」


新谷くんは珍しく照れながら語り、最後は早口で締めた。
初めて聞いたであろう遥は箸を止めて新谷くんを見つめ、彼は優しく笑って返した。



「……俺は、」


無視するかと思いきや、起き上がった大悟は口を開いた。


「母親が、体調を崩して去年の12月から入院してる。それの、八つ当たりをみんなにしてきた。悪いと思ってる…」


空を見上げながらそう言う大悟は随分と疲れた顔をしていた。いつものレンズに色がついた眼鏡は目元のクマを隠すためのものだったのかもしれない。


「ごめん、昨日、千咲から聞いちゃった。私、永井くんのこと勘違いしてた。知りもせずに決めつけてごめんなさい。きっと、みんなも分かってくれるよ」


遥がそう言うと、大悟は今日初めてこちらを見た。


「……」


口を開いてなにかを言いかけたが、結局なにも言わなかった。


「じゃ、次…桜誠!」


新谷くんがそう振ると、田中くんは明らかに嫌な顔をして溜息をついた。