必ず、まもると決めたから。


派手な格好の男7人が女の子を囲む。

なんでこんな時間にひとりで出歩いてるんだよ。

黒髪に清楚なワンピースを着ていて、非行少女には程遠い佇まいの彼女は必死に男から逃れようともがき、そのかいあって男の手が外れた。


はぁ、面倒だ。


溜息をつきながらも全力で彼女の元へ駆けつけて、解放されたばかりの腕を引いた。



「あっ?なんだおまえ?」


彼女の腕を掴んでいた男は見たことのない紋様のタトゥーがあり、剃り込みを入れた眉がなんとも間抜けに見えた。こいつがリーダーか?


「警察呼んだんで、この子を解放してください」


取り囲んでいた男たちがどよめく。
振り返って俺の姿を確認した少女の表情が、今にも泣き出しそうで、それでも泣くまいと努めている姿がーー今夜の京介と重なった。

その瞬間、俺の中の冷静さが姿を消した。


「はぁ?なんだ、このガキ。いい加減にーー」


リーダーらしき男の膝に蹴りを入れる。

いとも簡単に男は体勢を崩して尻餅をついた。間抜けなのはその顔だけじゃなかったか…。


「行くよ!」


この隙に逃げようと、女の子の手を引く。

無理矢理に、ごめん。


心の中でそう謝って、男たちの罵声を聞きながら繁華街を全力で疾走した。