必ず、まもると決めたから。


大悟は土の上に横になり、苦しそうに息をしていた。


「大丈夫?」

「大丈夫に見えるかよ?」


噛み付く物言いに新谷くんが彼の頭を叩いた。


「女の子に対してもその態度なの?どうにかならないの?」


「……なんでテメェが此処にいるんだよ」


改めて確認すると新谷くんは紺の浴衣を着ていて、扇子で仰いでいた。


「そりゃぁ女の子と花火大会に来てて、桜誠に呼び出されたから駆けつけたの。どう?探していた"田中"が見つかった気分は?」


「最悪だよ」


「こっちだって君のせいで最悪な学校生活だよ。入学した高校にまさか君がいるなんて想像すらしてなくて、桜誠なんて君にバレないように前髪伸ばして根暗少年になるしさ、俺の青春がめちゃくちゃだよ」


「……なんで、隠れる必要があるんだ。テメェは俺より、……」


苦い顔で言葉を濁した大悟の問いに、田中くんは即答だった。


「喧嘩は嫌いだから。避けたかった」


「……なんだよ、その理由」


もしかして田中くんの学校嫌いの理由はーー大悟なのだろうか。


「君はなんで、そんな喧嘩ばかりしてるの。よく退学にならないよな」


「……」


無言になり、大悟は腕で目を覆った。
彼が言い返さないことは珍しくて、新谷くんもそれ以上は聞かなかった。