必ず、まもると決めたから。


席に座り、とりあえず昨日の告白のことを新谷くんに報告する。色々と話を聞いてくれた仲だし、話すべきだと思った。


「もっと雰囲気とか考えるべきだったけど、その、どうしても伝えたくなっちゃって」


「桜誠の様子が変だから、なんとなくそうなのかなぁって思った。君の名前出したら、動揺してるし」


「…私のこと、好きじゃないって……」


口に出すとダメージが大きい。


「……」


新谷くんの反応を伺えば、彼は頬杖をついて伏し目がちに口を結んでいた。


哀愁漂うその様子に、できれば笑い飛ばして欲しかったなと苦笑する。


「暗くなる話をしてごめん」


とりあえず話題を変えようとすれば、新谷くんは視線を上げた。


「…なんで、桜誠は学校で暗いんだと思う?表情乏しく、人との関わりを避けて友達も作ろうとしない。俺も学校では目立つから話しかけるなって忠告受けてたしね…まぁ破っちゃったけど。中学までは、よく笑って友達も多くて後輩にも慕われてた」


いつも笑みをたたえて甘い表情で相手を魅了する彼とは正反対の真剣さに言葉が詰まった。


「いじめられて折れるようなタイプでもないしね、不思議でしょ?」


「学校が嫌いって聞いていたけど、本当にそれだけなのかなって…」


「その謎が分かった時、千咲ちゃは桜誠の気持ちを理解してやれると思うよ」


「…………そうかな」


田中くんには言わないから、こっそり教えてください。そう聞くのはルール違反だし、絶対に新谷くんは教えてくれないだろう。