必ず、まもると決めたから。


一気に喋った私に遥はアイスコーヒーを注文してくれた。


「ほらほら、飲みなさい」

「ありがと」


ミルクとコーヒーのコントラストが美しいアイスコーヒーをストローを通して一口飲むと、苦さの中にほんのり甘みを感じる大人の味だった。


「私、田中くんのこと勘違いしてたよ。暗くて何考えているのか分からなくて、人のことなんてどうでもいいのかって思ってた。よく知りもせずに失礼だったね」


「学校が嫌いだからそうしてるって言ってた。中学の時も学校では同じだったのかな…」


「学校嫌いかー理由があるのかもね」


その理由は中学時代からの付き合いだという新谷くんは知っているのだろうか。聞いたら簡単に喋ってくれるイメージだったけれど、本当の彼は大切なことを容易く漏らさないだろう。
彼が分かりやすい人であれば、田中くんとの仲をとっくに周囲に勘付かせていただろうから。


「初恋の彼を追うのは止めて、今同じクラスの田中くんに私を知ってもらえるよう頑張ります!」


「そうだね。それがいいよ」


しっかり頷いてくれた遥に頷き返す。


「私の話は以上です!」

「了解っす!話してくれてありがとね」

「なかなか話せなくてごめんね」


初めて田中くんに声をかけたあの日、私のことを覚えていない彼にショックを受け、遥に打ち明けることを躊躇った。


でも今は、過去の初恋の彼よりも
今の田中くんが好きだと気付いたから。

過去はもういいって思うんだ。