結ばれない二人

こういう時、不自由な右目の性でうまく走れないのが悔しい。

手すりや壁を支えにして、できるだけ早くその場を離れようとする私。

早く・・・早く・・・早く・・・・。


焦る気持ちとは裏腹に、次々に溢れる涙が半分の視界を更に狭める。


苦しい。
苦しい。
苦しい。


その時、私は思いっきり転んだ。

持っていたカフェの袋から盛大にコーヒーがこぼれる。