私の体調が回復したのはそれから2日後だった。

ちょうどカフェが休みの日も重なってゆっくりと体を治すことができた私。
修平は毎日朝早くから夜まで私の部屋で当たり前のように家事をしたり、合間に仕事をしていた。

これは私たちにとって、今までにも何度もあったこと。
修平は罪悪感から私がちゃんと回復するまで離れられないのだ。

「本当に無理はするなよ?具合が悪くなったら連絡するように。今日は俺外回りないし会議もないから。いいか?」
いつもの修平の車の助手席。
ビルの隣の駐車場に着いたのに、修平から何度も何度も同じことを言われて私はなかなか車の外に出られない。

「大丈夫。修平が看病してくれたから、一番わかってるでしょ?」
一緒に病院にも行って、新しく薬だってもらって来た。
「でも朱莉は無理するから。」
「しない。大丈夫。じゃあ、遅れるから。」
まだ、私を引き留めようとする修平から視線をそらして、私は車の外に出る。