やっと眠りについた朱莉。
俺はそっと体を離して朱莉の体をベッドに寝かせる。
髪を撫で、頬にそっと触れる。

「ごめんな・・・ごめん・・・」
何度も何度も寝顔を見つめて繰り返してから、いつものように体調を崩した朱莉が食べるうどんの支度を始めた。

何かをしていないとどうにかなりそうだ。



ふと目を覚ますと、体に毛布が掛けられていた。
朱莉の部屋のリビングは薄暗くなっている。
ベランダの窓を見るとカーテンが開いていて、そこに朱莉が立っているのが見えた。
「朱莉」
俺の呼びかけに振り向く朱莉。
「どこ行ったかと思った。」
その姿が見えないと不安で仕方ない俺。
「また熱出るだろ」
俺は自分にかけてくれていた毛布で朱莉の体を包み込んだ。