「少し眠りな。職場には連絡しとくから。」
朱莉の職場は休みの連絡はメールで済ませられるようになっている。

こうして体調を崩した時、目も開けられない状態になる朱莉。
電話で連絡をすることも携帯のディスプレイを見ることも、重労働だ。

俺は朱莉の代わりに知っているアドレスに、今日は体調不良で休むと連絡を入れた。

「仕事、行って・・・・」
まだそういう朱莉。
甘えてくれたほうがいいのにと心が痛む。

「はいはい」
そんなことを考えながら俺は朱莉の髪を再びかきあげて、朱莉のベッドに座る。
何も考えずに、今はただゆっくり体を休ませてほしい。

そんなことを考えているうちに朱莉はすやすやと寝息を立て始めた。